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zoom RSS ソ連の学生寮における恐怖の批判集会

<<   作成日時 : 2006/06/19 20:52   >>

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 ソ連時代には、党組織やら青年サークルやら労働組合において、活動的な分子によって組織される集会がしばしば開かれていた。その中では、時に革命的でないとみなされる構成員に批判が集中し、自己批判を迫られた。コワいコワい集会だったのだ。

 学生寮においても同様の恐怖の集会が開かれていた。以下は、今やソ連科学史の大家であるアメリカ人学者、Loren R. Grahamが、1960年代前半にモスクワに留学していたときの回想である。

 ある集会では、私はこのことを特にはっきり覚えているが、寮の学生全員がある批判のために集まった。私はどんな批判が自分に降りかかるのか、びくびくした。アメリカの資本主義者、イデオロギー上の敵、として糾弾されるのだろうか? 来る集会で私が批判の槍玉に挙げられるらしいと聞いたとき、急いで私は見に行った。〔・・・〕
 その日の社会問題とはなんだったか? むろん、我々全員が批判を予想していた、植民地主義であり、帝国主義であり、資本主義であった。しかし同時に、私を批判した者によれば、私は夜行われる社会的活動に対して充分なる時間を割いておらず、その席上において消費されるべきリキュール類に対して不十分な貢献しかしていないということであった。私がロシアの学生には閉ざされている免税店において販売されている外国産ウォトカを入手できる立場にあったがゆえに、特にこれは問題とされた。批判的言明が終了したあと、私には応答、そしていくらかの自己批判が期待された。〔・・・〕私は同じ階の者たちの親切心に対し謝意を表明し、それに最大限応えるべく試みると返答した。彼らはどうやら私の回答を満足できるものとみなしたようであり、温かい笑顔でもって私を迎えてくれた。私は彼らの「社会問題」を共有しはしなかったが、この出来事以来、より頻繁にパーティーに参加するようになった(私のウォトカ消費および供給量は友人たちが保持するべきと期待した標準量を満たすことはなかったのだが)
(Loren R. Graham, Moscow Stories, Indiana Univ. Press, 2006, p.28. 訳は拙訳で、若干意訳を混ぜてあります)

 いやはや恐るべしソ連の学生たち。

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