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zoom RSS 「テロリストの回想」を読み始める―あるいは、1920年代ソ連の出版事情について若干

<<   作成日時 : 2011/01/15 06:01   >>

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 住んでいるアパートの入口ロビー(広いものではないが)には、住民が置いて行ったと思しき本を陳列するコーナーがあり、適宜借りていっていい、ということになっている。こんな、住人以外入れない場所にごく少数の本を置いておくよりは、図書館等、より広いパブリックな場所に寄贈するほうがいいのではないか、と思うが、まあそうは言いつつ、たまに眺めてみたりしている。
 今日、そこで何げなく手に取った本が、エスエル党(社会主義者―革命家党)の活動家、ボリス・サヴィンコフ(Борис Савинков)の回想録を中心とする著作集だった。サヴィンコフは帝政ロシアの高官を暗殺する等の活動に携わり、1925年、ソ連の監獄内で自殺した人物である。部屋に持って帰って読み始めた。

 まだ他人の手による序文部分しか読んでいないので内容そのものについては論評しないが、とりあえず目を惹く外的事情として、この、1990年に出た本が、1924年、1928年に出版されたサヴィンコフの本を再構成したものである、ということがある。むろんこれらの本は地下出版ではなく、ソ連国家の出版局の手により、ソ連領内で出されたものである。
 1928年版への序文なるものも同書の中に採録されているが、なるほど、この、「マルクス主義者からナロードニキに逆流していった」人物に関する解説は手厳しく、すでに亡き著者をほとんどこきおろしているといってよい。しかしとにかく出版はしている。

 ソ連政権のイデオロギーからすれば好ましくない人物の著作に対してこうした対応が取られた同様の事例は、私が知っているだけでも他にもある。特にどうということのない(目新しいというほどのものでもない)話かもしれないが、1920年代のソ連ではこの程度の措置は部分的かもしれないがとられていた、という歴史的事実だけ、ここに記しておく。

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